スイスの代表的なチーズ
スイスのチーズにはいろいろ種類がありますが、聞いたことのあるチーズといえば、エメンタールチーズとグリュイエールチーズあたりが有名でしょうか。
この2種は、私たち日本人の間でもすっかりメジャーなチーズフォンデュに使われています。白ワインを入れ、チーズを溶かしてバケットや野菜などと合わせる料理ですが、スイスチーズを使った人気の料理といえるでしょう。
ヨーロッパではチーズの歴史は古く、スイスも例外ではありません。
スイスといえば『アルプスの少女ハイジ』をイメージされる方も多くいらっしゃると思います。
まさしくあのイメージで、標高の高い山々に囲まれた村が点在し、古くから酪農がさかんな国であります。
エメンタールチーズはスイス国内のエメンタール地方が原産。
特徴は、まずその見た目です。
チーズアイと呼ばれるチーズのなかにポコポコとできた空洞、これはプロピオン酸というものが発酵をおこして炭酸ガスとなり、気泡をつくったものです。
製造するには長くておよそ8週間かかり、大きな円盤型で熟成させます。
こちらはスイスから輸出されるチーズのおよそ半数を占めるほどの重要なチーズであり、それだけ世界での需要も高いものとなっています。
ナッツを思わせる芳しい香りと、独特なコクのある苦味が感じられるセミハードタイプです。
先に書いたようにチーズフォンデュにも使われますが、もちろんそのままでもおいしいチーズです。
グリュイエールチーズもまた同じように、原産地が由来となっています。
エメンタールと同じくチーズフォンデュによく使われますが、ふかしたジャガイモといっしょに食べるラクレットにするとまさに気分はアルプスでしょう。
こちらはそのまま食べるよりも、熱を通した料理として食べる方が好まれる傾向にあります。
オニオングラタンスープやクロックムッシュなど、しっかりとチーズの味わいを出したい料理にぴったりです。
さて、この2種類のチーズは、10年以上前からAOCに認定されています。AOCとはAppellation d’Origine Contrôlée(仏:アペラスィオン ドリズィーヌ コントレ:原産地呼称統制)の略です。
簡単にいえば、その土地で作られたチーズにしかエメンタール、グリュイエールとは名乗れませんという大変厳しい制度です。
ヨーロッパ、とくにフランスではAOCのついた農作物が非常に多く、スイスも酪農で成り立たせている部分も多分にありますのでフランスに負けじとAOC付きが多いです。
つまり、現在流通しているエメンタールチーズとグリュイエールチーズは、必ずスイスで作られたものでなければならないということです。
スイスには、この2種以外にもメジャーなチーズがあります。
スプリンツという、くるみなどのナッツを思わせるほろ苦いコクのある味わいで、最も古いチーズと言われています。なんとその歴史は1世紀にまでさかのぼるのだそうです。
いかにスイスが酪農の国かということがよくわかりますね。
ほかにも様々な種類があります。日本にいてはお目にかかれないチーズも、現地に行けばたくさんあります。
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