チーズは牛乳などを原材料とする乳製品であり、栄養価の高い事は何となく分かります。
しかし、牛乳等と比較してどれほど栄養価が高く、身体に良いものかと言う事を、しっかりと理解している人は意外と少ないと思います。
こうしたチーズの栄養に関して、本記事でその基礎知識をおさらいしてみたいと思います。
■たんぱく質とアミノ酸
チーズはグラム当たりで、牛肉を上回るほどのたんぱく質を含んでいます。
しかも人体では生成できない必須アミノ酸も豊富に含有しており、発酵・熟成段階で分解しやすい形となっており、消化吸収が容易だと言う特徴を持っています。
■カルシュウム
カルシウムは、骨や歯の形成のために不可欠で骨粗鬆症の予防のためにも必要な事は良く知られています。
しかしカルシュウムは、日本人に不足しがちな栄養素の1つであり、学校給食ではこのカルシュウムを補う為に牛乳が必ず提供されているほどです。
チーズにはこの不足しがちなカルシュウムなどのミネラル分がバランス良く含まれており、一日に必要なカルシュウム分はチーズ100gで摂取できるほどです。
■脂肪
チーズは乳製品であり、脂肪分が多くダイエットの敵だと思われている方も多いでしょう。
もちろん、一般のチーズに含まれる脂肪は少なくありませんが、中鎖脂肪酸を多く含み速やかに、脂肪の燃焼を助け、エネルギーに変換されると言う特徴があり、太りにくい脂肪と言えるでしょう。
また脂肪の摂取をしたくない場合には、脱脂粉乳を原料とし、脂肪がゼロのカッテージチーズを選択されると良いでしょう。
■ビタミン類
チーズには、ビタミンB2とビタミンAが多く含まれています。ビタミンB2は脂質や糖分の代謝を高めてくれるため、生活習慣病の予防や改善が期待されます。
またビタミンAは不足すると夜盲症(通称:鳥眼)になると言う事は知られており、その予防のために必要なビタミンです。
しかし、それ以上に免疫力を高め、抗酸化作用がある事から動脈硬化の予防や、がんの予防・抑制効果のあり、これが豊富に含まれているのです。
■乳酸菌
先の4つの栄養素は、牛乳などの乳製品に含まれる成分を凝縮したイメージですが、チーズは牛乳などを乳酸発酵させた食材であり、乳酸菌が豊富に含まれている事も大きな特徴です。
乳酸菌はヨーグルトにも多く含まれ、腸内環境を整え、美肌効果がある事は良く知られている通りです。
また、乳酸菌は腸内で赤血球を作るのに必要な栄養素であるビタミンB12を合成しするため、貧血の防止にも有効です。
以上の様に、チーズは牛乳などの原材料に含まれる栄養価を凝縮した食品であり、さらにその製造過程で乳酸菌を豊富に含有した食品でもあります。
チーズは苦手だと言う方もおられますが、チーズには色々な種類があり、そんな人にも食べやすい種類もあります。
例えばモッツァレラチーズをサイコロ状に切り、サラダに混ぜてイタリアンドレッシングを掛けて食べると癖もなく、美味しく頂けるはずです。
またクリームチーズにジャムを混ぜ、パンやクラッカーに塗って食べると言った種類とレシピによっては苦手な人でも美味しくいただける方法があります。
毛嫌いする事無く、工夫して栄養素の塊とも言えるチーズを楽しんでももらいたいものです。
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